PLA樹脂は環境問題から需要が増えているにも関わらず、なかなか供給が増えないという状況が続いています。原料としての樹脂の価格はどうなっているのでしょうか？日本のPLA樹脂使用量は年間5000トン程度と少ないため、日本の状況と世界全体の状況は必ずしも同じではありませんが、大まかな傾向はつかむことができます。

国別表示となっていますが、PLA樹脂はメーカーが限られるため、実際のところはアメリカはNatureWorks、タイはトタルエナジーズコービオンと断定できます（参考：世界のPLA（ポリ乳酸）樹脂メーカー）。年によって変動はあるものの、長期的には上昇傾向で、マイクロプラスチックなど環境問題が取りざたされた2020年ごろから価格の上昇ペースが速くなっています。2022年のデータは1月から3月のものです。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけとする原料高、日本と各国の金融政策スタンスの違いからくる円安はまだデータには十分に反映されていないと思われます。PLA樹脂の今後の価格推移がどうなるか注視していきたいと思います。