2023/03/21 21:58
3月26日（日）開催の、ものづくり展示会「NT高の原2023」で高生分解性酢酸セルロースフィラメントと造形品を展示します！
場所 ： 奈良県奈良市神功２丁目 神功小学校跡
この酢酸セルロースフィラメントC38Pは1年半をかけて開発してきました。酢酸セルロース樹脂はこれまで扱ってきた中でもフィラメント加工が難しい部類に入ります。これまで押出機のトラブル、無数にある配合の最適化、3Dプリンタでのスライサ調整などいろいろな問題がありましたが、ひとつ問題をクリアして、また新たに発生する問題をクリアする…という試行錯誤を何回も繰り返し、ようやく販売までこぎつけることができました。また、3月16日にプレスリリースを出させていただくことができました。
酢酸セルロース樹脂が生分解性プラスチックであることは、まだあまり知られていないというのが実情かと思います。生分解性プラスチックについて調べると、PLA、PBAT、PBSといった有名どころの樹脂がでてきます。これらは以前より開発がすすめられてきた樹脂で、マイクロプラスチック対策を受けて本格的に使われはじめています。しかしそれ以外にも、古くから使われている酢酸セルロース樹脂があるではないかという温故知新的なアプローチが出てきました。酢酸セルロースのアセチル基置換度や、可塑剤の見直しによって優れた生分解性を示すという実績が出てきたのは、実はここ数年の話です。今回のフィラメントもこの動きに乗らせていただいた形をとっています。
今回はC38Pフィラメントと造形品、環境にやさしい天然着色剤を添加した試作造形品、その着色造形品を使ったパズルを展示します。3Dプリンタや造形に関することだけでなく、生分解性プラスチックについて知ることができ、実際に触っていただける展示にもなっています。子供さんや学生の方にとっても興味をもってご覧いただけるかと思いますのでぜひお越しください！
このフィラメントはまだできたばかりで、どういった用途に使えるのかはこれから展開を探っていく形になります。アイデアをお持ちの方はぜひご意見をいただければと思います。また、ぜひいろいろな方と交流をさせていただければと思っておりますので、当日はお気軽にお声がけいただければ幸いです！
