2023/09/10 18:23
これまでいろいろ展示会に出させてもらう中で数多くの酢酸セルロース造形品を作ってきましたが、かなりフィラメントの特性がわかってきましたのでスライサーの設定例をまとめます。設定の方向性がわからない場合の補足としてご覧ください。
酢酸セルロースフィラメントC38P スライサー設定例(Simplify3D)
Extruder
Layer
Infill
Support
Temperature
Cooling
Speeds
ハード周りとしては、
・ダイレクトエクストルーダー機をお勧めします。
樹脂の傾向として溶融粘度が高く、吐出に力がいります。エクストルーダー周りがしっかりしていないと吐出追従が遅れがちです。確実な吐出を狙うにはダイレクトエクストルーダー機が好ましいです。
・エンクロージャーつきの機種をお勧めします。
樹脂のガラス転移点が約100℃と高めのため、樹脂のぬれ広がりや分子拡散が進みにくく積層強度の低下につながりやすいです。熱の逃げがあるともろい造形品になりやすいため、造形チャンバーをきっちり保温できる機種をお勧めします。
・定着にはマスキングテープ 3M 243Jをお勧めします。
繰り返し使用するとテープ表面のコーティングが剥がれて定着が悪化することがあります。その場合はフィラメントをアセトンに溶かした溶液をテープ表面に塗布すると定着が復活します。