2024/01/27 19:36


押出機ではホッパーの下部を冷却することが重要だといわれています。

ホッパー下のスクリューやバレルが高温になっていると、次第に熱が樹脂ペレットに伝わっていき、場合によってはペレットが溶融状態に近くなります。ペレットがゴム状になってしまうとスクリューにまとわりついてしまい、樹脂を送り出す力が弱くなるわけです。こうなるといくらスクリューの回転数を上げても空転して樹脂が出てこなくなります。

また、ホッパーの中でペレットどうしがくっついてしまうこともあります。カタマリになってしまうとホッパーの底でブリッジしてしまい、ペレットがスクリューに食い込まなくなってフィード不良を起こすこともあります。

このあたりは3Dプリンタでヒートブレイク部分での冷却が重要だというのと似ています。


そこでホッパー下の冷却を行うことにしました、本来は水冷がいいのでしょうが、今回は簡単にファン送風での冷却としました。やることは簡単で、24Vのファンに3Dプリンタで作った整流カバーを付けてバレル付近に集中的に送風するだけです。整流カバーの材料は酢酸セルロースです。


送風エアはバレルに当たった後、スクリュー先端方向へ逃がすようにしました。先にはバレルのホルダー金具があり、エアはここでさえぎられて直接ヒーターには届かないので、ヒーターを冷やしてしまうことがありません。矢印のような風の流れになります。

安価なフィラメント押出機の多くは標準でホッパー下が冷却されていません。この場合ホッパー下からの伝熱に打ち勝つくらいに樹脂を多量に流してやる必要があるのですが、その条件では安定してフィラメントが作れないということもあります。実際2号機でもかなり条件の制約があります。

また、樹脂によっては冬場にはフィラメントがうまく作れるのに、夏場にはどうしてもうまくいかないという形で、条件が時期によって振られる現象もあります。冬場だとバレルが冷えてくれるのでペレットがうまく送り込まれますが、夏場だとヒーターの熱がホッパー下まで伝わってしまい、ホッパー下が指で触れないくらいにまで加熱されます。こうなると最初は樹脂が出るものの、数十分も経つと出が悪くなってしまい、いくら調整してもうまいくいきません。

このあたりもフィラメント押出が難しいという理由の一つかもしれません。


今回の対策でこのあたりが改善するのか、確認していこうと思います。