2024/06/29 11:52
高速造形は、やり方によっては造形品に熱をため込むことができます。造形品に熱をため込めば、樹脂の固化はゆるやかになってひずみは解放されやすい。ビードの溶け込みの時間も取れるので、強度も上がり信頼性も得やすくなります。
昔の記事で、造形品の強度を得るには造形速度アップが一つの方法としてご紹介させていただきました。ただ、これにはあまり釈然としない方も多かったかと思います。実際のところ、従来のプリンタで40mm/sを50mm/sにする程度ではあまり効果がない場合も多いためです。これが高速プリンタになり、造形速度が四倍、五倍となれば話が変わってきます。今はそれを実現できる機種もでてきているということです。
強度を得るのであれば、造形速度は逆に下げた方がいいのではと考える方もおられます。確かに局所的な一点だけを考えるなら正しいのでしょうが、全体で見ると加熱ムラを大きくしてしまいます。加熱ムラは造形品の残留応力につながることもあり、造形品全体としては強度が出なくなる可能性も考えられます。