2026/07/24 19:51
以前試作した生分解性のサンゴ用プラグと接着剤を、徳島県海陽町の海洋自然博物館マリンジャム様にて実際にお試しいただきました。
徳島県海陽町の竹ヶ島海域公園では、地球温暖化や過去の低水温期に激減したサンゴを守るため、20年以上にわたり地道なサンゴ移植・自然再生活動が続けられています。特にエダミドリイシサンゴの生態を研究し続けておられ、地元漁協やダイバー、地域の子どもたちが一体となった持続可能な取り組みが行われています。
また、マリンジャム様では環境に配慮した取り組みについて積極的に模索されています。環境保全に対して前向きな姿勢で活動されていることから、生分解性樹脂を使った今回の新しいご提案にも熱心に耳を傾けていただきました。

これが自然環境で自生しているエダミドリイシサンゴです。

このような形で、陸上の水槽で卵から育ったサンゴを海に移植する有性生殖の形をとっておられます。
今回は3Dプリントした生分解性酢酸セルロースプラグと、同じく生分解の可塑化酢酸セルロースの接着剤が使えそうかどうか、現地でテストいただきました。

まずはプラグとライブロックの接着をテストいただきました。

水ぬれした状態でも試していただきましたが、良好な接着が得られているとコメントいただきました。

次に、サンゴとプラグの接着を試していただきました。

プラグをライブロックに横向きに接着いただきましたが、こちらも良好な接着状態が得られました。

最後に、接着したライブロックを水槽に浸漬して確認いただきました。

また、今回サンゴを接着したプラグをほかのプラグと一緒に水槽で浸漬いただき、ライブロックと併せて経過観察いただくことになりました。
よくサンゴ接着には二液エポキシパテ(水中ボンド)が使われますが、練り混ぜの手間がかかるほか、分解せず自然環境に残ってしまいます。可塑化酢酸セルロースの接着剤は練り混ぜの手間が不要であること、安全性が高く素手で扱えること、手に付着しても取れやすいこと、良好な生分解性をもつことなどに強い関心を持っていただきました。
可塑化酢酸セルロースの接着剤はまだラボ的な少量検討にとどまっていますが、今後はピッチを上げて進めていきたいと思います。
