2020/04/25 20:26


今回はペンダント用のメタルパーツを鋳造で作ってみました。モールド造形用フィラメントはLFG30、注型材料はいつものスズ-ビスマス138℃低融点合金です。


今回はできるだけ湯道の断面を細長い形状にしてみました。湯道が細ければ、湯口のカットとバリ取りも簡単にできるようになります。
サクラのメタルチャームの湯道がφ2.4mmの円で、断面積は4.52mm2。今回の鋳造は長軸半径が1.5mm、短軸半径が0.75mmの楕円で、断面積は3.53mm2です。断面が円から楕円になり、断面積も約22%減ったことで湯流れの抵抗が増えます。うまくいくのか実験的なところがありましたが、結果的にはこれでもうまくいきました。以下鋳造時の写真です。


モールドをLFG30で造形したところ。これを研磨してアニールします。


型を組んで低融点合金を鋳込んだところ。モールドが小さいので倒れないように軽くバイスで固定しました。


ネジをはずして型を開ける前。


モノはとれた。漏れなし。前回のドアオープナーでは型合わせ面を研磨せずに失敗したので、今回は忘れずに研磨しました。

今回は湯流れがいつもから少し変化した感じがありました。いつもは注ぎ口の湯だまりの量が変化しなくなったら型を全部満たしたと判断しているのですが、ゆっくりとしか入っていかないので変化がわかりにくい。注ぎ終わった後、湯だまりの量で減りだしたので再度注ぎ足しました。これは慣れもあるのかもしれません。こういうことが起こるとあらかじめわかっていればゆっくりと注ぎ、作業の方法を変えることで対処できるレベルです。

まだ3Dプリントモールドでの鋳造はわからないことがたくさんあります。今後も様々な形状で作ってみてテストを続けたいと思います。

モールドの3Dデータはこちらです。

使ったフィラメントはこちら。
ガラス繊維強化PLAフィラメント LFG30(高強度、耐熱160℃)